『4年生座談会』は、成安造形大学の様々なクラスの4年生に日頃の制作で感じていることや後輩達へのメッセージなどを語り合っていただこうと企画しました。第3弾!

参加者:
中村桃子さん(構想表現クラス 4年)
柴田輝子さん(ファッションデザインクラス 4年)
梅下菜々美さん(イラストレーションクラス まつむらゼミ 4年)
山崎竜さん(CG・アニメーションクラス 4年)
神谷佳那子さん(芸術文化デザインクラス 4年)

 
今回は「ポートフォリオ」についてお伝えします。

── ファッションクラスの方のポートフォリオってどんな感じなんでしょう?

柴田
今回ポートフォリオじゃなくて、クロッキー帳を持って来ました。クロッキー帳になんでも書いちゃうんです。デザイン画とか、人から聞いた事とか、ショーで決めないかん事とか。勝手に手が動く。自分のイメージのコンセプトもテーマも、制作が全部この一冊に詰まってる。

── わかりやすそうですね、見せるのによさそう。

柴田
いやいやぐっちゃぐちゃですよ(笑)。
いいなって思ったら資料とかもコピーして全部貼ってます。展示のイメージ、染め方、広報のDMどうするかだとか…インスタレーションの展示のアイディアとかも。赤を探すのにも絵の具使ったり色んな赤のイメージ集めたり。

── ファッションの方のアイディア帳って、もう人物とか完成画が描いてあるイメージだったんですけど違うんですね。

柴田
私はイメージですね。他の皆はそういう人物とかなんですけど。

── 布とか貼ったりとかはしないんですか?

柴田
布は今見せている段階のものよりずっと後で、これはまだプロジェクトの最初の方のものだからイメージばっかり。
中村
私は構想表現ですがイラストばっか描いてて、ポートフォリオには高校の時のイラスト展のとかも載せてます。湖族の郷アートプロジェクトにも出しましたね。アウトサイダー・アートとかにもはまってて、「その作業だけやる」っていう憧れから画面を四角で埋め尽くした作品とか。毎日描いてたんですけど、だんだん書いてる四角も形変わっていってますね。

── 飽きてきたりしませんか?

中村
あんまりしないですね。

── 展覧会とかやったのも記録してるんですね。

中村
2010年やばい量っすね。実践で学べって課題出されたり、個展もDM作って広報もして色々やってました。

── CGアニメの山崎さんの作品は…もう写真みたいなクオリティですね。

山崎
実はポートフォリオさっきまで作ってて。3回生の夏に先生と先輩方と一緒に、大津観光協会からの依頼で廃城になった大津城を想像して3DCGで作りました。当時建ってた場所、大津港のアーカスの近くに合成して。

── 光のあたり具合とか凄いですね。

山崎
太陽の位置とか外出て確認してライティングしました。僕は石垣をやらせていただいたんですけど、死にかけました(笑)。

── これは何を元に?

山崎
実は彦根城の石垣を使ってます。彦根城が大津城の部品を使っていて、石垣も当時は大津城のものやったんじゃないかな、と思って。城の瓦もすごい大変で。パソコンがストップするぐらいモデルデータが重い。拡大して見ても結構リアルで、瓦の三つ巴もはっきり見えるくらい作ってある。

── だからこんなにリアリティがあるんですね。

山崎
YouTubeの成安のチャンネルの中の幻の大津城で見れます。進級で出したのが寿司ネタの映像作品。寿司屋で人気のないネタが人気を取り戻そうとするストーリー。声は鷹の爪みたいな感じで、全部自分の声をいじって当てました。実際寿司を買ってきて、その画像をモデリングに貼った。
柴田
うんうん、リアル。
山崎
ただシャリがリアルじゃなかったかな、と。容量の節約のためやったので、残念だったかな。いくつも作ったらパソコン止まっちゃうんですよ。シャコはどこにも売ってなくて。瀬戸内海のどっかしか食ってないみたい。シャコ丼とかも近畿では食ってないみたいで、あっても大阪。市場が近くにあるところじゃないと売ってないみたいです。それ買ってきて、滋賀へ帰ってきて大学で撮影して、撮ったら皆で食う。
中村
シャコってちょっと怖いですよね。
山崎
あと、人間の動きをより精密に再現しようとした作品とか。先生がYouTubeにも上げようかと言ってました。TVアニメとかでよくやっている、ロボットとかの変形の再現。工業製品とか3DCG、CADって言うソフトで、よりリアルに作った。人形を再現したりとか。あとは、筋肉描けるって事でボディビルダー描いた奴とか、風景画。
山崎
自主制作で堅田のアルプラの建物を風景画で描きました。写真撮って描いたんですけど、先生に見せたらバッサリ切られました。

── 本当にいろんなことやってますね。

山崎
いわば世界を作る、どんな世界でも作れるようにする。ネズミとかも、動物の毛並みを表現するために作ったりとか。今は宇宙作ってますけど。

── 「宇宙を作る」って、もう神様みたいですね!

── イラストの梅下さんは…描いてる量が半端じゃないですね!

山崎
凄い細かくてリアルですけど、これも描いてるんですか?
梅下
はい、これは細密描写の課題で。

── 細密すぎてコピーしちゃうと大分飛んじゃいますね。

梅下
銅版画とかも印刷すると飛んじゃうんですね。原画の方が圧倒的に綺麗。これは3分とか4分とかのクロッキー。とにかく速さ鍛えてました。これ手製本です。
山崎
凄い見せて。普通に業者に出してまうわ。動きがある絵って凄いな。
梅下
3年の課題は迷走してた。今は全然違う絵柄になっちゃいました。

── 本当にすごい量ですね!描いてる量が半端じゃない。

梅下
漫画で大分描くので量が多くなりますね。更にアイディアも全部メモしたファイルがあります。

── 趣味と一緒になってる、とにかく描くって言ってたのがわかる量ですね。

梅下
世界観作る時点で大分ファイル埋まります。

── 作り込み過ぎちゃうと逆にブレちゃったりしません?

梅下
それを悩みつつも、なんとか形になるように構成していくんですね。ネタ帳も持って来ればよかったですね。

── 芸術文化デザインのポートフォリオって言うと企画書になるんですか?

神谷
いや、面接決まった時に作ったポートフォリオを持って来ました。
これは、新しい祈りの形をデザインした彦根仏壇の仏具。提案したら実際にいくつか作ってもらえました。色のバリエーションも作って、東京のビックサイトで開催された家具の新作展示会で発表されました。

── 商品化されたんですか!

神谷
こっちはキャンドルナイトのイベント参加の記録。現地に行って、火をつけるまでお手伝いしました。インターンシップ行った時には、博物館実習みたいに受付とか資料整理とかさせてくれたらいいなと思ってたら、デザインやることに。フライヤーだけ出来てて、それを元に草津駅の駅吊りと商店街に飾るフラッグとのぼりを作りました。
あとカフェのチラシ、母校のPTAで出す文化祭のお店で販売するタオルとかも。デザインも載せてるし、イベントに参加した履歴とか、長尾先生に作品をお借りして進級制作としてやった展覧会とか。

── こういう展示をしたいって先生に言って作品を貸してもらったんですか?

神谷
そうです。先生へのインタビュー、出品目録やDMも作って。作品名がわからなかったので調べまわりましたね。
これは6月にやってたキャンパスが美術館で、南風食堂って料理ユニットの方と一緒にやったクロージングイベント。食に関する企画提案や編集物の制作、「食」の場のプロデュースをやっていらっしゃる。そこで出す料理を提案していきました。結局は流しそうめんに。

── クロージングイベントなので何人来るか言われてて、どうやってお客さん喜ばせるか真っ白な状態からイベントプロデュースをしてましたね。

神谷
これは三井寺の国宝公開プロジェクトのスタッフ参加記録。私は2年連続でやってたのでTVにも新聞にも出ました。湖族の郷アートプロジェクトもやってました。あと数寄屋造りの研究で、調べてレポート書いて本に仕立てました。

── これは実際に取材に行ったんですか?文献で?

神谷
実際に桂離宮に見学に行って、写真を撮ったり。ほとんどは図録に載っている奴です。架空の展覧会のフライヤーも作ったり。
こえ(新聞部による、学内・全国の高校に配布されている冊子)の編集長・部長もしてました。取材をして記事も書いてました。面接に行った会社が自分たちの会社でもチラシとか作ってたので。
あとは趣味。花屋でバイトしてたの花束の見本とか。卒業式に先輩に自分で作った花束あげたり。バイト先でセールの告知の判子作ったりも。うちのクラスは他クラスに比べると形で残るものがあまり無いんです。その分自分で色々やってきました。大体のことは出来ます、って事を示せる内容になってます。

 
※活動例は成安造形大学公式サイトの総合領域のページに詳しく載ってます
 

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取材:
メディアデザイン領域 グラフィックデザインコース 3年 橋本純
総合領域 デザインプロデュースコース 2年 谷川智美


第3回座談会 
 3-1 こだわり(2013.2.2)
>3-2 ポートフォリオ(2013.2.2)
 3-3 原動力(2013.2.2)
 3-4 大学生活の思い出(2013.2.2)
 3-5 後輩へのアドバイス(2013.2.2)