2012年11月12日(月)の放課後にグラフィックデザインクラスの実習室で行った、第2回座談会の様子をお伝えします。
この座談会企画では、成安造形大学の様々なクラスの4年生に学生生活を振り返って貰い、日頃の制作で感じていることや後輩達へのメッセージなどを取材しています。

参加者:
小林浩子さん(彫刻クラス 4年)
藤原直人さん(プロダクトデザインクラス 4年)
表真喜子さん(イラストレーションクラス 永江・宝永ゼミ 4年)
小西友理奈さん(イラストレーションクラス MONゼミ 4年)
井上愛里さん(グラフィックデザインクラス 4年)

今回は皆さんにポートフォリオを見せて頂きながら「4年間の制作活動」についてお聞きしました。
 

── グラフィックはポスター等の紙媒体からWEB、写真も使ったりイラストも使ったり、幅広いし人によって大分違いますよね。井上さんはどんな制作をしてるんですか?

井上
自分の作品のテイストが緩かったり温かみがある感じなので、ポートフォリオも見出しとか全部手書きにしてみたりしてる。

── そういうのは1年生の時から気づいてました?

井上
いや3年生ぐらいから方向性がわかったかな。あと、結構学外での活動が多かって、授業以外でも地域連携(大学の地域連携センターがコーディネートしている受託連携事業や、プロジェクト授業などで取り組んだ作品制作)とか頑張った。お礼がもらえるのも嬉しくって。

── 相手がちゃんと見えるのはいいですよね。飾られたり、実際に見れるし。

井上
絶対に人に見せないかんもんやし。

── 井上さんは結構人と組んでの制作もしてましたね。

井上
課題で適当にグループを組まされた時があって、1人の子と「気が合うな」って思って、それから結構2人で制作することが多くなって。2人で制作したら確かに賞にも入るし、先生にも認められるしで益々やる気に(笑)。卒業制作も一緒にやるように。

── デザインだと社会に出てもコラボする事が多いですね。

井上
まぁ2人でやりよったら、「私今日だるいしやらんわぁ」とかゆうのはないしね。「ごめん遅れる!」ゆうても全然ええよ、って結構なるんよ。元から気が合って仲がいいし「任せて大丈夫」ってしっかり思えるし、一緒に出来るんかなぁ。

── 藤原さんはプロダクトデザインをする時に何を基準に対象を選んでいるんですか?自分が欲しい物を作ってるんですか?

藤原
あぁ、確かに。今世の中に無いものとか、足りない物を自分で見つけて作るってのが多いと思います。…作れたらいいんですけど、なかなか出来ないから割りと皆スケールモデルや3Dでやっちゃう場合が多いですね。

── 模型を作るときの素材とかも色んなものを使ってますよね。

藤原
やっぱり皆得意不得意があって、僕の場合は子供の頃から粘土を使ってたんで、今もよく粘土で模型を作ってます。キャラクターデザインも、実は一度粘土で作って、それをトレースする形で。

── えっ、粘土で作ってからイラストに起こしてるんですか!

藤原
そうです、粘土が先なんです。そうすると影の落ち方とかパースの付け方とか凄く観察できるので。

── か、考え方が違いますね…!

藤原
これは、自分の使ってるハットを、照明のように見立てるハットハンガーです。LED電球に直接帽子を被せると、排熱によってハットに影響が出てしまうんですね。熱で歪んだりだとか。そのための熱防止策としてシェルをかましてます。掛ける帽子によってマテリアルが映しだされたりだとかって言う変化も楽しめますね。スケッチだけじゃ影の出方がわからないんで、実際に粘土で作って影の落ち方を研究して、大量生産しました。

── やっぱり平面と立体ではそういうとこ違いますか?

藤原
使い分けが大切ですね。3Dで作ったり、実際にプラスチックでモデルを作ったり。最終的な形になるまで結構時間かかって最初とは全然違う形になることもあります。
表
(ポートフォリオに入れている)イラストは1年のものはデッサンとか基礎的な作品中心です。2、3年の作品は大分漫画っぽい作風に。4年になって先生に、私水彩大好きなんですけど「水彩向いてないね」って言われて…。なるべく下地を残すようにしたのがゼミ展でも出したポストカード。

── 対象物は子供が多いんですか?

表
先生に「君何が描ける?」って言われたんだけど、まずそこがわからなくって。取り敢えず、子供と動物ってお題を貰って制作してたんですよ。それで描いていくうちに好きになりました。4年から結構方向転換が入った感じ。それまではブラブラして人に絵を見せたくなかったんだけど、やっと人に見せられるようになったかな。いろんな人に「4年になって違う人になったな」って言われます。

── 自分で変わった理由とかわかりますか?

表
それまでエスキースを全然してなかったんですよ。先生にいきなりダンッて完成品出してたのがあまり良くなくて、堪えたのかな。4年になってから先生と相談する場が週1回は設けられるようなったのも、よかったのかもしれないです。客観的な意見を貰えて、そっから修正も出来るし。

── 使うのは水彩中心ですか?

表
使いたいなぁ、とは思います。アナログでやったら間に合わない!って思った時はPhotoshopで背景コピペしながら作りました。あと、デッサンみたいにずっと手を動かして黙々と描いてるの大好き。Shadeも授業で使いました。

── プロダクトとは使い方が全然違いますね。

藤原
藤原:これアニメーションですか?
表
いや3Dでポスターみたいな絵。何を作っても良かったんで、自分で勝手に色々展開してみました!
小西
永江宝永ゼミはずっと絵描いてる感じだよね。MONゼミは結構イベントとかに出て作品を外へ出していく感じ。ちなみにうちは「モンスター」ってフリペをやってます!

── これは有志なんですか?

小西
ゼミの中でやりたい人が集まってやってます。絵を描いたり言葉書いたり、それをそのまま専門の業者に渡したら作ってくれるんです。楽しいとか面白いとかギャグとかダジャレとか好きで、うちはそういうの描いてます。私の場合、イベントによく参加してて、似顔絵サークルにも入ってましたし、観光業にインターンシップに行ったり、湖族の郷にも参加してました。コンビニでアルバイトしているので、POP作ったりも。

── 残しときゃ良かった作品が残ってない時多くないですか?

小西
今までやってきたことをとにかく思い出して、探してみたら意外とあって、集められますよ。残ってなくても思い出してもう1回作ってみたりだとかして。

── 小林さんはポップな彫刻作品が多いんですか?

小林
作品を見た瞬間に「可愛い」とか「楽しそう」とか思って欲しいなと思って。でも進級制作展に出した作品は、見た目って言うよりも人の中身を見て欲しいと思って作りました。外ばっか見て第一印象で「こんな作品だ」って考えるんじゃなくて、「どういうふうに考えてるんやろう」って中身を見て欲しいなと思って。あと、夢とかで見たものを作品にしよーと思って作ってます。
藤原
これ大きさどれくらい?
小林
バランスボールくらい。

── それが天井から吊ってあるんですね…。

小林
樹脂で分厚く作ってるんで重いです。これは鉄板で作ってあるんですけど、なんか毒っけのある作品になっちゃっいました。作りながら笑顔になっちゃうくらい楽しく作ってたんですけど、実際出来たら凄い刺々しくて尖ってて危ない。制作してる過程で、「実は自分そういう毒々しいものが好きやったんだ」とかわかったり。

── 1年でこんな大きいもん作ってたんですね。

小林
1年の時初めて大きい展覧会出したのがきっかけでいろんな人に声かけてもらいました。京都市美の庭にも置いたんですけど、前作と作風も似てるし全然知らない人に「また作品作ってね」って言われて凄い嬉しくて。やっぱり見てくれてる人いるんやーと思って、それが嬉しくて作品作ってこれましたね。

── 作品は軽やかですけど、彫刻の制作って運ぶのも組み立てるのも時間もかかるし、結構な力仕事じゃないですか。

小林
力つけました。男の先輩とゲームセンター行った時に握力計るやつで、勝ったくらい力つけました。

── 全体的に大きいですね。

小林
大きいです!どれも夢に出てきた作品で、とにかくぽんっと「でっかいやんな!」と思って。

── 夢からインスピレーションを得ているんですね!

  

 

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取材:
メディアデザイン領域 グラフィックデザインコース 3年 橋本純
メディアデザイン領域 グラフィックデザインコース 2年 和田なづ菜
総合領域 デザインプロデュースコース 2年 谷川智美


第2回座談会 2012年11月12日(月)
 2-1 好きなアーティストは?(2013.1.17)
 2-2 どんなクラスでした?(2013.1.17)
 2-3 失敗談って?(2013.1.17)
>2-4 制作活動を振り返ると(2013.1.17)
 2-5 やっておけばよかったこと(2013.1.17)