『4年生座談会』は、成安造形大学の様々なクラスの4年生に日頃の制作で感じていることや後輩達へのメッセージなどを語り合っていただこうと企画しました。
第1回座談会は、2012年10月18日(木)の放課後に洋画クラスの実習室で行いました。

参加者:
佐竹誠さん(洋画クラス 4年)
近藤美佳さん(テキスタイルアートクラス 4年)
菅葵衣さん(イラストレーションクラス田中ゼミ 4年)
小北野花さん(写真クラス 4年)

今回は皆さんがどんなふうに制作をされているのか、「制作のしかたとアイディア」をお伝えします。

佐竹
ヤル気スイッチの入れ方はある。洋画だからこそって言うのはあるんだけど、つなぎ着ます、髪長い時は前髪が邪魔にならないようにします、音楽ピッて入れたらピュッて一気にスイッチ入る。逆にそれしないと、何も出来ひん。
近藤
私は作業好きで楽しいんだー。上手く色出ないとか、色飛んだとか、調節とか難しいけど染めてる時って凄い楽しい。あーこの色可愛いわぁ!とか、意図してないのにいい色出ちゃったりとか。

── どちらかと言うとコンセプト詰めて!って言うよりは作業自体が楽しいと。

近藤
そうそう、ガッチガチのコンセプトって好きじゃなくて。
小北
いいな!羨ましい。
近藤
そうよな、写真やもんな、「撮る」ってそういうことやもんな。
小北
コンセプト決めろ決めろって。私もどっちかと言うと手を動かしてるのが楽しい。もちろん「こういうふうな意味で、こういうことがしたくて」って考えるの楽しいんだけど、いざ、手動かしだすと手動かしてんのが楽しい。だからコンセプトからどんどん脱線しちゃう。
近藤
ズレてきちゃう時もあるよね。
小北
後から合評とか先生や先輩に見てもらったりすると、「なんか違くな い?」って言われる(笑)。暗室住みたいくらい好きすぎるんだけど「暗室禁止令」とか出されるんよ。「お前コンセプト決まるまで暗室入るの禁止」って言わ れる!今年、制作の関係上あんまり入ってないけど、そろそろ禁断症状出そう(笑)。作業したいけど、出来るものが今手元にないから、後輩にちょいちょい ちょっかいかけに行く。匂いがダメだって言う人もいるけど、慣れたら居心地が良くなるんですよ。
菅
私のこだわりは、どんな課題が出てもアイディアをたくさん出して、脱線したりそこから案として色々広げたりする中で「これって本当にやりたいかな?」っていつも問いかけます。ずっと考えてる、考えこむって訳じゃなくて、段階段階で「ほんまにこれで納得できるかな」って。

── アイディアがひらめく瞬間とかってある?

佐竹
ひらめきもせんけど、なくなりもせん。基本、人と喋るって、そこで全部貰ってくる。もともと人から貰うこと前提でいろいろやる。人と喋って、幸せ〜ってのが原動力。作業するより人と喋る方が好きだから、ここのメンバーは作業が楽しい楽しいって言ってるの羨ましい。描いてる時、人と喋ってることずっと思い出しながら、「あの人はあれん時こー言ってたあー言ってた、じゃあ俺どうしよう」つって、頭が止まらない。作業自体に夢中になれない。
近藤
染は集中してないと出来ないし(笑)。織とかやったらまた別なんやけどね。それに染めてみないと色ってわからない。今藍染をやってるんだけど、藍染って漬けただけじゃわからなくって、空気に触れて酸化して、最初の緑から紺色に変わってくから、見ないとわからないし。染めてみて、色抜いたりとかする。
小北
抜いたりするんだ。染めた後に?
近藤
そう、ハイターとか薬用剤使って脱色する。その上からまた染めたりとか。何回も別の染料合わせて染める。色の深みとかも出るし。イラストとか絵と一緒やと思うけど重ねて色って変わっていくやんか。それと一緒。
菅
イラストの人って特に、もともと自分の好きな世界があって、何も持ってないって人はいーひんと思う。それに、アンテナを張っておいたら、頭の隅に、常にそれに引っかかったものがある。資料とか好きなものは集めますけど、もっと日常でもあるし、全然関係ない本とか見てる時に「あっ」ってなります。本当にどんなところからでもそのアンテナに引っかかって、自分の好きなモノと絡まった時にアイディアが浮かんだりするかな。
小北
ひらめくって言うよりは、ずっと考えてきてた事で、答えが出ない事とか悩んできてた事とか、言葉に出来なかったり、もやもやした「想い」。自 分の外に出せるような状態じゃないでいた時に、誰かと喋ったり何か他の人の作品見たりした時に「あ、こういう事だ」ってわかる。それが見つかった瞬間がひらめきかな。そこからは、自分の表現したいことをどうしたら自分が思ってるそのままの形で伝わるかな、って言うのを考えてく。今自分の考えている表現方法 に近い表現方法をしている作家さんとかの作品探してきたり、人と喋る。作品についてでもいいし、全然違う話ししてても作品につながることもあるし。

── なるほど

小北
あと、写真クラスは月1くらいでゲストを呼んできて合評がある。このゲストが中々豪華で、写真の評論家であったり、実際の作家さんであったり、大きい公募展の審査員だったり。作家さんの意見と評論家の意見って視点が違って、新鮮な意見を貰える。ビンタパーンッてかまされたような衝撃を月1で受けられて、「目が覚めました!」みたいになる(笑)。どうしてもぐるぐる考えてるとね、ドツボにハマって自分の世界に入っちゃう。その視野が開けた、って時がアイディアを得たってのと近いのかな。

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取材:
メディアデザイン領域 グラフィックデザインコース 3年 橋本純
メディアデザイン領域 グラフィックデザインコース 2年 和田なづ菜
総合領域 デザインプロデュースコース 2年 谷川智美


第1回座談会 2012年10月18日(木)
 1-1 後輩たちへのアドバイス(2012.12.28)
 1-2 好きなアーティスト(2012.12.28)
>1-3 制作とアイディア(2012.12.28)
 1-4 芸大って危険っ!?(2012.12.28)